攀桂堂 十五世雲平 Umpei the 15th

江戸時代から代々受け継ぐ「雲平筆」の一子相伝の技を守る、十五世雲平(Umpei the 15th)

400年以上にわたり古来の筆づくりを現代に伝える「攀桂堂(はんけいどう)」。江戸時代から代々「一子相伝」の技として受け継がれてきた名筆「雲平筆(うんぺいふで)」の伝統をその身に宿し、今もなお熱意を持って筆を作り続けるのが、十五世雲平氏です。

日本、そしておそらく世界でも唯一となった古来の「巻筆(まきふで)」の技術を磨き上げ、現在は息子の藤野純一氏と共に、その稀有な伝統の灯を絶やすことなく次代へ繋いでいます。

地域に愛される「雲平さん」と、国家の宝を紐解く至高の技

「一子相伝」とは、その家系の1人のみにすべての極意を伝えること。雲平筆の技法は、文字通り代々の雲平から、次の雲平へと、一切の妥協なく手から手へと受け継がれてきました。

名筆を作る高名な筆師でありながら、十五世は地元の人々から『雲平さん』と呼ばれ、古くから親しまれています。その飾らない温かなお人柄を象徴するのが、地元・高島市の老舗和菓子処「ともえ」が手がけるどら焼き『雲平さん』です。地域の誇りである雲平氏の功績とお人柄を称え、職人が一枚一枚丁寧に手焼きするこの銘菓は、地元の枠を超えて多くの人々に愛されています。

地域に根ざす温かな眼差しの一方で、氏の卓越した知見と技術は、国家の歴史的な調査をも下支えしてきました。宮内庁正倉院事務所により平成28(2016)~令和元(2019)年度に実施された「正倉院宝物特別調査(筆)」の調査員として招聘された事実は、氏の技術と知識が日本の最高峰として認められている証にほかなりません。

一歩工房に入れば、指先の極めて繊細な感覚だけを頼りに完璧な筆を作り出す職人。その確かな品質は、著名な書道家やアーティストのみならず、皇族・宮家の御用達としても愛され続けています。2017年8月に秋篠宮両殿下、悠仁親王殿下が攀桂堂に立ち寄られた際にも、代々守り抜いてきた至高の技術とその精神が披露されました。

息子の挑戦を支え、共に未来へ紡ぐ

十五世雲平氏は、古い伝統の枠に閉じこもるのではなく、現代の表現者が求めるものに対して常に真摯に向き合っていらっしゃいます。

その姿勢は、大学を卒業したのち、筆の名産地である広島県安芸郡熊野町で3年間の厳しい修行を終えて戻ってきた息子・純一氏への向き合い方にも現れています。親から子へ、そして師から弟子へ。確かな技を自らの背中で示しながら、純一氏が日頃から書を嗜み、現代の書き手のニーズに寄り添おうとする新たな挑戦を温かく、そして厳しく支えています。

その親子の固い絆と技術の結晶が、NHK大河ドラマの題字や劇中で使われた巻筆と同じ長さとバランスの穂首で作られた「紫微垣(しびえん)」の製作です。現存しない平安時代の筆を再現するという困難な課題に対し、十五世雲平氏はこれまでに培った膨大な経験と知見をもとに、純一氏、そして書家・根本氏と何度も協議を重ね、試行錯誤の末に歴史的な筆を見事に形にされました。

activities

菘翁用筆(水筆)
兼毫筆龍籐巻筆 桐箱入り
天平筆(紙巻筆)
紫微垣(紙巻筆)

online shop

攀桂堂の筆コレクション