
🟠 松煙墨の魅力
にじみ
松煙墨の大きな魅力の一つに奥行き、立体感や動きなどを与え、表現の幅を広げてくれる”にじみ”の面白さがあります。煤の粒子がバラバラである松煙墨は、粒子が細かく均一である油煙墨より、にじみの表現を得意としています。初心者にとっては、コントロールが効かないにじみはハードルが高いとも言えますが、だからそ面白いのがにじみでもあります。紙選びを工夫しながら、是非自分にしか出来ない表現を見つけてください。
松煙墨がうみだす墨色
松煙墨は落ち着きのあるマットな墨色が特徴です。その秘密は素材と作り方にあります。松煙墨の原料は松を燃やして作られる松煙(煤)、膠と香料。焚がまが据えられた部屋で燃やされ、天井や壁に付着した松の煤は粒子の大きさがバラバラです。粒子は細かいと赤系、大きくなると青系となります。松煙墨が青系となるのはそういった理由からです。また、松煙墨の淡墨は透明感を感じさせます。
書道界の風雲児と呼ばれた榊莫山氏は、松煙墨の魅力を文房四宝 墨の話(角川書店)の中で「澄み切った、それでいて厚みのある墨の色」と表現しています。
産地による松煙墨の違い
松煙墨は日本各地で製造されています。どの地域も原料 (松煙、にかわ、香料)、製造方法には変わりはありません。が、その歴史、背景を反映して特徴があります。



