書道、水墨画/墨絵を始めようとする時に一番最初に困るのがお道具選びです。良い意味でも、悪い意味でも沢山の選択肢があり初心者にとってはハードルが高く、この時点で挫折してしまう方もいるようです。
ここでの一番の問題点は、どれが”一番良い”道具なのがわからないと言うことです。おそらくはお店の人に聞いても、誰に聞いても、「これが一番」と言う聞きたい答えをくれる人はいません。これほどまでに、知識、経験、性格などに左右されるお道具は他にないのではないかと思います。ある人には良くても、別の人には合わない。あるいは同じ人でも最初は良かったけれど、腕が上がってくると物足りなさを感じてくるという事があります。そのため、rimpamuraでは、心がときめくかどうかを一番大切に選んでいただきたいと思っています。高いから自分にとって良いわけでも、安いから悪いということでもありません。気持ちがのるかのらないかが一番重要です。
というのも、書道にしても、水墨画/墨絵にしても、一歩間違うと苦行にしかならないからです。この筆を使ってみたい!とか、あの墨を磨ってみたい!というワクワクが必ず手助けとなり、続けているうちにその深い魅力を”頭”ではなく、”心”で感じられるようになるからです。
とはいえ、まずは知っておいた方が良いことがいくつかあるのでご紹介します。
<書道か水墨画/墨絵かによってちょっとだけ違うお道具>
墨:墨汁と固形墨がありますが、書道も水墨画/墨絵もあまり変わりません。書道の方が使う墨の量が多いため、墨汁を使用する人が多いように感じますが、rimpamuraでは固形墨をおすすめしています。色々な理由がありますが、初心者の方に固形墨をおすすめしたい一番の理由は、墨をする時間は、心を整える時間にもなるからです。固形墨は、油煙墨、松煙墨、重油などを原料とするその他の墨という大きく3つに分類されます。松煙墨はにじみの面白さが特徴ですが、にじみを楽しむには経験が必要な部分もあるので、油煙墨をおすすめします。お値段重視であれば、重油などを原料とする墨という選択肢もあります。昨今は100円ショップなどにも墨が売られていますが、おそらくはこれらは重油を原料とする墨かと思います。油煙墨とその他の墨の大きな違いは、発色の良さです。黒である点は変わりませんが、奥行きを感じるかどうかに違いが出ます。是非書き比べてみてください。
筆:最終的にはどの筆を使うかは、表現したいものによって筆を選ぶので、書道筆なのか、水墨画用の筆なのかはあまり関係ありません。が、書道筆と水墨画/墨絵の筆は構造的にちょっと違うところがあります。書道は筆を紙に対して垂直にたて、穂先が紙にあたっている状態で書きますが、水墨画/墨絵は、筆を寝かせて描くため、それぞれの表現に合わせた構造になっています。一目でわかるものではないので、まずはお店の方に水墨画/墨絵用の筆がどれかを聞くのが一番です。